センターについて

ABOUT

センター長挨拶

 山形大学農学部では、食料自給圏「スマート・テロワール」構想のもとで、6次産業をベースに、循環型食料生産の実現に向けた取り組みを行ってきました。
 この成果を基盤として、YAASではさらに、山形大学6学部の総合知、すなわち知的集約産業としての4次産業を加え、有機的に融合することにより、食の10次産業化を目指します。得られた研究成果は、「やまがた社会共創プラットフォーム」を通した社会システムの構築等により、持続可能な農業と循環型社会の実現につなげていきます。「つなぐちから。山形大学」を合言葉に頑張ってまいりますので、これからも皆さまのご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

山形大学アグリフードシステム先端研究センター

センター長  村山 秀樹

センターの概要・設立経緯

引用:https://shonai-smartterroir.com

アグリフード科学及びシステム化に関する研究力強化のため,全学の教育研究支援組織として,令和4年7月1日付で新たに「山形大学アグリフードシステム先端研究センター(YAAS)」を鶴岡キャンパスに設置しました。
これまで同キャンパスで進めてきた食料自給圏(スマート・テロワール※1)の研究成果と,全学的な先進的研究拠点(YU-COE※2)の研究成果を有機的に融合させ,大学・研究機関,関連企業,農業従事者等が共創したオープンイノベーションによって,農と食を繋ぐスマートアグリフードシステムの確立を目指します。
文部科学省からの5年間の支援期間で,当該センターを拠点としたイノベーション・コモンズを形成し国内外で最先端のアグリフードシステム研究拠点を構築することが目標です。

センターのミッション(果たすべき使命)Agri-Food for Tomorrow(未来の社会を支える食と農の実現)であり,
そのビジョン(センターの将来像)は以下の通りです。

・生産から,加工,流通販売,社会システムまでの総合的知識集約型オープンイノベーション

・山形大学の総合知を結集した学際的研究による産業の高付加価値化の実現

・地域に密着した食・健康のバリューチェーン創出とアグリフードビジネスの10次産業化

背景

① 地球温暖化などの地球規模での気候変動

② 国内の農業人口の減少・高齢化

③ アフリカ・アジアなど世界的な人口増加

今後の展望

食の10次産業化(※3)により,農と食を繋ぐ「スマートアグリフードシステム」を確立し,
新たな農業を中核とする社会システムの構築等を通じた持続可能な農業と循環型社会の構築を目指します。

センターの研究成果を教育コンテンツとして取り入れ,国内外で活躍できる高度専門職業人材の養成に貢献する。アジア,アフリカ等からの留学生の教育も高度化し,卒業生を通じた国際貢献の役割も果たします。

地域産業の高付加価値化等による地方創生のために,欧米の大学で見られるような農業技術普及のエクステンション機能を有するセンターを目指します(日本の大学として初)。

用語解説
  • 1.スマート・テロワール=循環型農業,耕畜連携・農工連携・工商連携,地産地消をキーワードに,市場経済に代わる,畑作を中心にした生産者・加工業者・小売業者・消費者など地域に暮らす皆が繋がる経済の仕組み。
  • 2.YU-COE=山形大学先進的研究拠点。令和2年度に設置されたC拠点「SDGsに貢献する食・農・環境研究拠点」が今回のYAAS設置の基盤となった。同拠点は令和4年度からS拠点に昇格し,将来のYAASを支える新たな研究シーズの発掘や共同研究の推進の役割を担っていく。
  • 3.食の10次産業化=従来の生産(1次産業),加工(2次),流通販売(3次)からなる6次産業に,DX,ビックデータ解析,健康コホート分析,食のリテラシー教育などの知的集約産業(4次)を組み合わせることでスマートアグリフードシステムを構築する取組。

事業構想

食の10次産業化によるスマートアグリフードシステムの仕組み 食の10次産業化によるスマートアグリフードシステムの仕組み

YAASの戦略事業

研究力×大学組織力×=スマートアグリシステム

以下の①~③に力を入れ、展開して行きます。

  • ①重点プロジェクトの推進

    目的
    短期間で10次産業化の成果を生み出す。
    対象
    YU-COEで実績がある以下のプロジェクトを対象とする。
    • ・スマートテロワール(浦川)
    • ・ビストロ下水道(渡部)
    • ・アルファ化米(西岡)
    • ・F(Food, Fruits, Flavor) プロジェクト(村山)
    • ・自然共生稲作(程)
  • ②シーズ開拓研究

    目的
    センター教員による関連研究を 底上げする。
    対象
    すべてのセンター教員。
  • ③YU-COE(S)による研究

    目的
    次の重点プロジェクトの育成, 学内の研究人材発掘やネットワーク構築を行う。
    対象
    センター教員のみならず,本学のすべての教員を対象に公募。